もじゃもじゃと手を動かす

日々の思考のゴミ捨て場

路地裏の異世界

昨年、大きく自律神経を失調してしまったので、

こりゃいかん、なんとかせねばと思い、前から興味のあったヨガに申し込んでみた。

 

家の近くの商店街の、路地裏に小さな雑貨店が連なる道があって、その突き当たりにヨガ教室はある。

 

先生は30代のお姉さんで、この商店街と、隣の県の整骨院でヨガ教室を持っているらしい。

 

最初の1時間はひたすら呼吸法。それからヨガのポーズを1時間とる。

私はなんの前提知識も持たないまま入会したので、ヨガが呼吸の仕方をこんなにしっかりやるということを知らなかった。

 

普段いかに自分が意識しないまま浅い呼吸をしていたのかに気づかされて、けっこうショックを受ける。

でも、お腹の下の方に集中して空気を入れていくと、確かに段々と身体が微調整されてゆく気がして不思議な気分だった。ヨガ前とヨガ後で、重心が変わるのも面白い。

 

先生は指導の時もとっても優しいのに、お腹をむやみにふくらませずに呼吸をさせる指導があって、その時だけ信じられない馬力で生徒の下腹や横隔膜をグイグイ押してくる。

人間の気迫みたいなものが、先生の手のひらから私の下腹にのしかかってくる感じ。とってもきついんだけど、先生が「いい感じ!」と快活に言ってくれるので、なんだか頑張れてしまうのも不思議。

 

ヨガのポーズは、こんな風に身体を構築するのは初めて!みたいな体位もあるが、それが意外とできた自分に満足できる瞬間が多い。

普段自分の身体の可動域の低さに絶望感するのも、ポーズをしたから気づけたのだ、と思うことにして、最近は家でもポーズをとるようにしている。

 

身体と向き合う、というのは一口に言ってもいろいろ方法があって、ヨガをしているときというのは、自分の身体が幽体離脱していろんな動きをしているところを観察している感覚に近い。

頭と身体が分離している感覚は、なかなか日常生活ではつかむ機会がないので、週に一度はこういう機会があっても良いのじゃないかな、とは思う。

 

週末の朝からヨガをして外に出るとき、静かだった商店街はすっかり店も開かれて賑やかになっていて、その喧騒の中に戻るという環境も、異世界から戻ってきたような気持ちになる。

 

 

私にとってヨガは、ちょっとした週末の冒険なのである。